南アフリカ共和国の歴史

~19世紀末:イギリスにより支配、南アフリカの独立

南アフリカの歴史は支配の歴史ともいえる。西欧からの移住者が増えたことが原住民との争いや、複雑な民族を構成する原因にもなった。特にイギリスの影響を強く受けたこともあり、英語が公用語に含まれている。

人類発祥の地ともいわれる南アフリカには先住民がいたが、 17世紀にはオランダ系移民により「ケープ植民地」が設立された。

イギリスの支配下ではオランダ系移民であるボーア人は差別を受け、自らを「アフリカーナー」と呼ぶようになる。アフリカーナーはイギリスの支配を嫌い、内陸部へ進んで「トランスバール共和国」や「オレンジ自由国」を建設する。

19世紀末にアフリカーナーが発見した金やダイヤモンドをイギリス人が狙い、2回にわたり戦争を行うまでに発展した(ボーア戦争)。ボーア戦争に勝利したイギリスは、1910年にアフリカーナーの地域4州を自治領の「南アフリカ連邦」として統合・独立させる。

1948年~1991年:アパルトヘイト政策

1948年にアフリカーナーの国民党が政権を樹立し、「アパルトヘイト政策(人種隔離政策)」を本格化する。アパルトヘイト政策は国際社会から非難を受けたため、1961年にイギリス連邦を脱退し「南アフリカ共和国」と名称を変更する。

1980年代も人種隔離政策を続けたため国際的に経済制裁を受け、南アフリカ各地で反アパルトヘイト運動が高まる。

現在:アパルトヘイトの撤廃、ワールドカップ開催

1990年代になると、アパルトヘイト関連法の廃止や人種差別の法律の全廃が実現することになる。1989年に大統領になった「デクラーク」はアパルトヘイト撤廃政策を進め、1990年にアフリカ民族会議(ANC)元議長のネルソン・マンデラを釈放する。1994年に始めて実施された全民族参加の総選挙によりアフリカ民族会議主導の民主政府が成立し、「ネルソン・マンデラ」が南アフリカ初の黒人大統領に就任した。副大統領にはアフリカ民族会議のターボ・ムベキと国民党党首のデクラーク元大統領が就任し、イギリス連邦と国連に復帰している。

アパルトヘイト政策が撤廃されたが、これまでの人種隔離政策が教育水準の格差を生み出していたため、現在でも人種間失業率格差の問題は解消されず、南アフリカ共和国の治安が悪い要因にもなっている。

1999年6月には、2回目の全民族参加による総選挙が行われ、ネルソン・マンデラからターボ・ムベキに大統領が変わった。

2009年5月に カレマ・ピェトラス・モトランテが大統領を辞任し、 ジェイコブ・ズマ が新大統領に就任した

2010年にはFIFAワールドカップが開催される予定である。

年代 略史
1652年 オランダ人の入植が始まる。「ケープ植民地」が建設される。
1814年 イギリスの支配を嫌い、アフリカーナー(ボーア人)が内陸部に移動し、「トランスバール共和国」と「オレンジ自由国」を建設。
1899~1902年 金やダイヤモンドの産地の支配権を争い、「ボーア戦争」が勃発する。
1910年 アフリカーナーの地域 4州を「南アフリカ連邦」として統合し、独立させる。
1948年 アフリカーナーの国民党( NP)が政権を樹立。「アパルトヘイト政策(人種隔離政策)」を本格化。
1961年 アパルトヘイト政策が国際社会から非難を受け、イギリス連邦を脱退して「南アフリカ共和国」に名称を変更する。
1989年 デクラークが大統領就任。アパルトヘイト撤廃政策を進める。
1990年 アフリカ民族会議( ANC)元議長ネルソン・マンデラが釈放される。
1991年 アパルトヘイト関連法の廃止と、人種差別法の全廃が決定。
1994年 初めての全民族参加の総選挙により、アフリカ民族会議主導の民主政府が成立。南アフリカ初の黒人大統領に「ネルソン・マンデラ」が就任する。
1996年 あらゆる差別の禁止を明確化した新憲法が公布される。
1999年 2回目の全民族参加による総選挙が実施され、ターボ・ムベキが大統領に就任。
2008年 カレマ・ピェトラス・モトランテが大統領に就任。
2009年 ジェイコブ・ズマ が大統領に就任。
2010年 FIFAワールドカップが開催される予定。


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